GSTを徴収しない海外オンラインショップへのアクセスが オーストラリア政府によってブロックされる?!

Tracey Peers - 火曜日, 1月 10, 2017

アルベルト・アインシュタインが“世の中で最も理解に苦しむものは所得税である” と言ったのは有名ですが、納税は私たちの生活の一部です。オーストラリアではGST(2000年7月1日施行、現状10%の物品サービス税)が連邦政府の主な収入源の一つとなっています。GSTは、オーストラリアで販売・消費されるほとんどの物品・サービス他にかかる包括的税です。GST登録をしている会社・組織などは一般的に、GSTを含めた価格で物品・サービスを販売し、顧客から徴収したGSTと会社が仕入れ等の際に支払ったGSTを相殺して、国にGSTを納めます。基本食品、教育や医療に関わる商品・サービスの一部、国際運輸はGST免除となっています。

ある商品・サービスがGST課税対象かどうか、すぐに判別できますか?例を挙げましょう。一般的に薬味に分類される商品は非課税のため、“わさび”は非課税。しかし加工食品は課税対象となるので、“わさび味のナッツ”にはGSTがかかります。また、食事の素材は非課税ですが、レストランやカフェで提供される食べ物は、すぐに食べられる状態になっている品であることから課税対象。紅茶のティーバッグや茶葉は非課税で、カフェで提供される紅茶はGST課税対象というわけです。他にも、調味料であるテリヤキソースは非課税。スシ酢や海苔も非課税ですが、スシの値段にはGSTが含まれています。ミネラルウォーター(添加物なし)は非課税ですが、ビールや炭酸水、ソフトドリンクは課税対象です。乳児食は一般的に非課税です。

さて、2017年7月、オーストラリアでの売上高が7万5千ドル以上の海外ビジネスも、すべての販売商品についてGSTを徴収しなければならない、などのGSTの新ルールがスタートします。これは、千ドルに満たない商品の販売に関して、海外の競争相手に価格設定面で大きなアドバンテージがあり、国内小売店の業績が低迷していることを受け、国内外の小売業者に対する税法を統一しよう、というのが目的です。この新ルールのスタートによって、連邦政府は約3億ドルのGST税収アップを見込んでいます。

新ルールに従って、海外の小売業者にGSTを納めてもらうことが簡単ではないとわかっている政府は、明言はしていないものの、海外の小売業者にGST徴収を依頼してそれが成されなければ、国際法や条約に頼った上で、ルール順守を徹底させようと考えているようです。それでもうまくいかない場合、オーストラリア政府 は“最後の手段”として電気通信法を利用し、強制的に電気通信会社の協力を得て公的収入を確保するかもしれません。

千ドル未満の品物がオーストラリアで購入された際、新ルールに違反してGSTを徴収しない海外オンラインショップが確認されれば、オーストラリア政府は法の抜け穴が可能にした特別なパワーを使って、この海外小売店のウェブサイトをブロックすることができるのです。

こうした状況変化の兆候として、Adobe社は2016年12月1日より、オーストラリアの顧客に販売するすべての商品・サービスに対して10%のGSTをチャージし始めています。 最後に、スヌーピーが書いた手紙を引用します。「国税局御中:私は定期購読をキャンセルするために手紙を書いています。私の名前をあなた方のメーリング・リストから削除してください。」こんなことができたらいいですね。

次号も「海外で利用されるサービスはGST免除?」など、GSTのお話が続きます。お楽しみに。